右往左往 |
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2007年06月28日(Thu)
右往左往
この本は元東大寺の管長、故清水公照さんの旅日記です。
経本作り24ページの絵日記と100ページの随筆集から出来ています。 私が大阪のナニワ印刷にいたときに作りました。 制作依頼を受けたとき、上司に相談したら無理だといわれた。 あきらめの悪い私は、製版・印刷・製本の担当者と二週間にわたって協議。 絵日記は9〜11色単独で抜き出し黒だけは2色の13色刷りとする事が決まりましたが、 それだけの多色刷りに耐えられる和紙が無い。 金沢の手漉き和紙で12色刷った話を聞き、早速金沢に行き職人さんと話をして、 一週間後に見本を50枚届けてもらうことになった。 試し刷りを公照さんに見て頂くと、 それまでカラーの4色分解しか見ていなかったので大層喜んで頂き、 画帳の表紙に絵を描きたいと仰った。 急遽、表紙は鹿皮に変更し、四方金で京都で製本することになった。 300冊限定、売価5万円、阪急古書の町の「リーチ書店」での限定販売となった。 出来上がるまでの三ヶ月、トラブルの連続だったが、 305冊を東大寺に持ち込み、公照さんが一日で全ての表紙を書き上げた。 そのスピードとパワーに驚き、次々と湧いてくるイメージに感動を覚えた。 多色刷りの画帳と洒脱な随想が評判を呼び、この本は一ヶ月で完売となった。 その後私の手元に届いたのがこの本、ナンバーは0番、感謝状が添えられていた。 毎年一冊、10冊まで続けたいと書いてあった。 私が広島に帰郷するまでに3冊の0番が手元に残った。 残りの7冊は自腹で購入したが、最後の10冊目が発刊された時、 公照さんから最後の0番が届き、未だに覚えていてくださったのかと感激したのが懐かしい。 諦めない性格はこの頃に作られたのかもしれない…
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